【公開記事】ヴィレヴァン復活の兆し。組織を救ったのは「データ」ではなく「現場の狂気」だった
効率化で失われた活気を、再び店長に「任せる」ことで取り戻したのです。
データ管理か、人の熱量か。
この事例は「人を信じて任せる強さ」を証明しています。
今日は、組織の熱を取り戻す「任せる勇気」について考えます。
■ 「正論」が招いた危機
ヴィレッジヴァンガードは一時、創業以来の危機に瀕していました。
原因はコロナ禍で行われた「中央集権化」です。
本部は経営効率を上げるため、本部主導で商品を仕入れる体制に変えました。
経営的には「正解」です。無駄な在庫は減り、オペレーションは標準化されました。
しかし、その結果、店舗からは「ヴィレヴァンらしさ」であるカオスな魅力が消滅。
店長は「発注ボタンを押すだけ」の作業者になり、客足は遠のいていきました。
効率を追求した結果、組織のエンジンの役割を果たしていた「人の熱量」を冷ましてしまったのです。
■ 権限を戻した瞬間、現場が息を吹き返した
しかし、ここからが面白いところです。
WBSの報道によれば、経営陣は方針を転換し、再び「仕入れや売り場作りの権限」を現場の店長たちに戻しました。
その結果、業績は回復基調にあるそうです。
データによる管理よりも、個人の「これを売りたい!」という想いの方が、ビジネスとしての正解に近かったのです。
■ 「任せる」とは「信じる」こと
この事例は、私たちマネジメント層に強烈なメッセージを投げかけています。
「人は、信頼されて権限を渡された時、初めてプロフェッショナルになる」ということです。
私が常々お伝えしている「会社とプロ契約しているマインド」も、上司や会社側が「君に任せる」というフィールドを用意してこそ育まれます。
失敗しないように管理の手綱を引くことは簡単です。しかし、それでは永遠に「言われたことしかしない(できない)組織」のままです。
今回、ヴィレヴァンの経営陣が素晴らしかったのは、一度強化した管理を手放し、「現場の狂気(=可能性)を信じる」という、怖い決断をしたことだと思います。
■ あなたのチームに「遊び」はあるか
私が働いている製造業でも、あるいは皆さんの職場でも、基本の「型」や「標準」は必要です。
しかし、イノベーションや突破口は、往々にして「型」からはみ出した個人の情熱から生まれます。
「合理性」の枠で、メンバーの可能性を閉じ込めていませんか?
失敗を恐れるあまり、彼らから「自分で決める喜び」を奪っていませんか?
ヴィレヴァンの復活は、AI時代と言われる今だからこそ、最後に勝つのは「人間の泥臭い情熱」であることを教えてくれています。
時にはデータや前例を横に置き、「君の好きにやってみて」と言える勇気。
それこそが、リーダーが持つべき本当の「管理能力」なのかもしれません。
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