【公開記事】なぜ、ピーター・ドラッカーは「カリスマは不要」と断言したのか?
カリスマ性は「呪い」にもなる
「あの人のようなオーラがあれば、チームはもっと動くのに……」
リーダーとして壁にぶつかったとき、そんな風に自分にない「資質」を羨んだことはないでしょうか。
しかし、ピーター・ドラッカーは著書の中で驚くべき言葉を残しています。
「リーダーシップにカリスマ性は不要である。それどころか、カリスマ性はリーダーを破滅させかねない」
なぜ彼は、多くの人が憧れる「カリスマ性」を否定したのでしょうか。それは、カリスマ性を持つリーダーには、周囲が「盲目的」に従ってしまう危険があるからです。リーダーが誤った方向に進んでいるとき、誰もそれを止められない。その結果、組織が硬直化し、リーダー一人の能力が組織の限界になってしまうのです。
リーダーシップの本質は「仕事」である
ドラッカーによれば、リーダーシップとは「資質」ではなく「仕事」です。
彼が定義するリーダーシップの本質は、非常にシンプルです。
1. 責任を引き受けること
2. 成果をあげること
3. 信頼を勝ち得ること
これらはすべて、生まれ持った才能ではなく、日々の行動と習慣によって積み上げられるものです。派手なスピーチができなくても、メンバー一人ひとりの声に耳を傾け、目標達成のための環境を整え、約束を守り続ける。その「真摯さ(Integrity)」こそが、結果として最強のチームを作ります。
「普通の人」が成果を出せる組織へ
私は採用や育成の現場で、多くのリーダーを見てきました。
長く成果を出し続け、メンバーから慕われるリーダーの共通点は、自分が輝くことよりも「メンバーがどうすれば動きやすくなるか」を考え抜く、いわば「参謀的」な視点を持っていることです。
「カリスマがいないと回らないチーム」は、その人がいなくなった瞬間に崩壊します。
一方で、「カリスマはいなくても、一人ひとりが自分の役割を理解し、補い合えるチーム」は、変化に強く、持続的に成長します。
今日からできること
もしあなたが今、「自分にはリーダーの資質がない」と悩んでいるとしたら、それはチャンスかもしれません。カリスマ性に頼れないからこそ、あなたは仕組みを作り、対話を深め、誠実さで信頼を築く道を選べるからです。
リーダーシップとは、特別な誰かになることではありません。
「自分にできる最善の仕事は何か」を問い続け、背中を見せ続けること。
その静かな情熱こそが、今の時代に求められる真のリーダー像ではないでしょうか。
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